李 白(りはく)    

中国唐の詩人杜甫(とほ)とあわせて〈李杜〉と並称される。

誕生のとき母がふところに太白星(宵の明星)の入った夢を

見たところから字を太白とつけた(李太白)。

成長すると眠山(四川省)にこもって暮らした。二十五歳の頃

から各地を遍歴して歩き、一時山東省の任城にとどまり五人の

道士と徂徠山(そらいさん)に住んで竹渓の六逸といわれた。

その後江南に遊んで道士呉インと知り合い、共に長安にのぼった。

長安では賀知章の知遇を得た。彼は李白の詩に驚嘆して

〈謫仙(たくせん)天上から流刑された仙人〉だと言った。

賀知章の推挙で玄宗に召し出されるが、酒を好み気ままに

ふるまったため側近にきらわれ三年で長安を去り、再び各地を

放浪し、その間杜甫や高適(こうせき)などの詩人と知り合う。

李白は生来放逸を愛して束縛をきらい

儒家の思想よりも老荘に親しんで

多くの道士を友とした。


李白自然への憧憬(月下独酌とうたう)


   
花間一壷の酒

   独り酌みて相親しむもの無し

   杯を挙げて明月を邀(むか)え

   影に対して三人と成る

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杉本貞光作「李白酔歩(粉引)」